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はじめに
もうすぐ受験本番。1月にはセンター試験、 2月上旬には私立大学入試、下旬以降は国公立大学入試と、怒涛の試験期間が続きますね。
「直前期」と呼ばれるこの時期が、夏休みに次いでまだまだ学力を伸せるチャンスだということをご存知ですか?
先輩たちはどのように過ごすことで、テスト本番を迎えたのでしょうか。
今回お話を伺ったのは、同志社大学に通うお2人です。
・ 布川智貴さん(同志社大学商学部4年生)
徳島県出身。高校時代に商社で働く社会人に出会い、商学部への入学を考えるように。高校2年生の冬頃から国立大学を目指して受験対策を開始。
・ 中田琴乃さん(同志社大学グローバル地域文化学部3年生)
大阪府出身。高校時代は吹奏楽部に所属し、3年生秋の文化祭まで部活に集中していた。引退後から本腰を入れて受験対策を開始し、見事同志社大学に合格。
基礎と実践の繰り返し!模試を受けたら必ず解き直すのがポイント
――受験勉強はどのように進めていたのでしょうか?
布川:僕は計画を立てて実行するのが好きなタイプなので、半年、3ヶ月、1ヶ月、1週間とスパンごとの目標を立てて、確実に達成していくようにしました。
最初に着手したのは基礎固めを兼ねたセンター試験対策。高校3年生の夏頃までそれをしっかりやって、それから2次試験対策に移りました。
中田:私は秋まで部活ばかりしていて、受験勉強を始めるのが遅かったんです。本腰を入れ始めた頃には、周りがほぼ仕上がっている感じですごく焦りましたが…できるだけ人と比べないようにしていました。
基礎の勉強だけはそれまでもコツコツやっていたので、部活を引退してからは実践形式での対策が中心でしたね。過去問題集を解きながらどこが理解できていないかを洗い出して、そこを確実に潰していくようにしました。
――直前期にも、特別なことではなく基礎固めと過去問題を解くことの2つをベースに勉強していたそうです。
布川:冬には2次試験対策からもう一度センター試験の対策に戻して、10年分の過去問題を解き直しました。センター試験に失敗すると、そのときのメンタルの落ち込みを後々まで引きずってしまい、2次試験に響くんですよね。だからこそ甘く見ずに、対策を徹底していました。
中田:私の場合、それまで実践形式で過去問題をたくさん解きながら苦手分野を克服してきた結果が、冬休み頃から少しずつ成績に現れ始めていたんです。これまでの勉強方法は間違っていなかったと思って、模試を受けたあとは必ず解き直しをするようにしていました。
布川:実践形式の勉強と基礎固め、2つを行き来するのは大事ですよね。穴を埋めていくイメージです。長期休みは時間が取りやすいので、模試などを受けながら基礎のおさらいをするのがいいのではないでしょうか。
中田:科目でいうと、直前まで力を入れていたのは英語です。とくに単語対策は直前までしていました。単語帳を3冊使っていて、最初に見たときわからない単語があればふせんを貼っておくんです。2周目、3周目と何度も読み返しながら覚えた単語のふせんを剥がしていきました。
布川:3冊はすごいですね!僕は1冊に集中して、時間が空いたときにパラパラと見返すようにしていました。繰り返し読むことで、自然と定着させられると思います。
受験が間近に迫ってきても、息抜きを忘れない
――直前期になると気持ちが追い込まれて夜遅くまで勉強する人も多くなりそうですが、2人は「普通に過ごすことが大切」と口を揃えます。
布川:オープンキャンパスで出会った先輩方から聞いて僕も実践していたのは、オン・オフをしっかり分けるということ。土日でも10時間以上は勉強しないようにしていましたし、息抜きも大事にしていて、夜はしっかり寝ていました。
要は「普通の生活をきちんと送る」ということなんです。息抜きの最中には、勉強のことを考えないようにしていました。
あとは、友達と他愛もない話をすること。塾の後なんかに「大学生になったらこんなサークル入りたいよね」みたいな妄想話をしていました(笑)
中田:友達と過ごすのは私も大切にしていました!自分で決めていたのは「絶対学校には行く」ということ。試験直前には休む子もいたんですけど、友達に会えば受験生同士辛さを分かち合えるし、話すことでリフレッシュできるんです。問題を出し合ったりしながら、息抜きも兼ねて楽しく勉強することもありました。
それに学校に通うことで、生活リズムが整うんです。センター試験は朝早いので、早寝・早起きの習慣をつけておくのは重要。朝ごはんもきちんと食べるようにしていました。
国公立と私立の併願。同志社なら同時に対策できる
――2人とももともとは国立大学を目指していたそうですが、国公立大学への対策が、同志社大学の受験ではそのまま活かせたといいます。
布川:第一志望は関西の国立大学でした。地元に私立大学が少ないということもあって、同級生も国立志望がほとんどだったんです。今にして思えば、自然と視野が限られていたような気がしますね。
私立大学の併願先として、同志社大学を選んだのは、京都という立地と就職状況がとても良いので、以前から憧れていたからです。
中田:私も高校の進路指導が国公立中心だったので、第一志望は国立大学でした。でも私立なら絶対同志社大学に行きたくて!高校1年生のときにキャンパスを見学してとても綺麗だったのと、尊敬する先輩が同志社大学に入学して「自由な校風で楽しい」といっていたので、目標にしていました。
布川:同志社大学の問題はマーク式ではなく記述式なので、国立大学と同時に対策ができたのは助かりました。選択科目も、受験日当日に問題を見てから日本史、世界史、政治・経済、数学から選択できるのもよかったですね。
また地方受験ができるので、地方在住の受験生としては助かりました。
中田:努力が報われて同志社大学に合格したときはすごくうれしかったですし、入学してからわかったことなんですけど、私立大学っていろんなバックグラウンドを持っている人がいるんですよ。そんな学生の多様性が魅力的で、この大学に来てよかったなって思っています。
布川:そうですよね。帰国子女や留学生、スポーツ推薦で入学してきた人、…高校まで公立だったのですが、そこでは出会えなかったような人にたくさん出会えて刺激を受けています。
どんなときも焦らないで!受験を乗り越えた先輩からのアドバイス
――最後に、直前期の過ごし方についてアドバイスをいただきました。
中田:どんなときにも焦らないでほしいです。私はセンター試験がうまくいかなくて、終わったあと頭が真っ白になってしまって、2日くらいは落ち込みっぱなしでした。
でもそんなときこそ学校に行くことで、自分のペースを取り戻せたんです。友達から刺激を受けられるし、先生もフォローしてくれました。
迷ったときには、それまでの自分のがんばりを知っている人に客観的なアドバイスをしてもらうといいと思います。
布川:僕も焦らないことが一番だと思います。焦るあまり、変なことに手を出しても、点数は伸びないんですよね。すべては積み上げてきたものの上にあるので、普通のことを普通に続けてください。
あとは、目標を明確にすること。僕の場合はオープンキャンパスに行ったことがモチベーションアップにつながりました。辛いときにその目標を思い返すと、ふんばりがききますよ。
おわりに
いかがでしたか?
実際に合格を勝ち取った先輩たちは、最後のラストスパートでもそれまでの勉強のペースを崩さず、適度にリラックスタイムももうけながらメリハリをつけて過ごしていたということがわかったかと思います。
長かった受験勉強もいよいよ大詰め。まずは体調第一で、後悔のない1カ月を駆け抜けてくださいね!