開学からわずか15年!トップクラスの評価を受ける国際教養大学の魅力とは?

この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。内容が古くなっているのでご注意ください。

はじめに

英国の教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」(THE)の世界大学ランキング日本版2019で総合ランキングの上位10位に入る大学は、東京大学や京都大学などの旧帝大や東京工業大学、筑波大学といった歴史ある大学ばかりです。そのなかに、わずか開学15年の大学が名を連ねます。それは秋田にある、公立の国際教養大学。特に「教育充実度」と「国際性」の2分野では第1位を誇ります。 なぜ、ここまで国際教養大学は評価されるのでしょうか。その魅力に迫ります!

授業はすべて英語、海外留学は全員必修

国際教養大学といえば、素晴らしい建築美を誇る「24時間365日開館」の中嶋記念図書館や、「すべての授業が英語で行われる」「1年間の海外留学が必須」という独自のカリキュラムが有名です。

入学直後に学術英語を徹底的に磨き上げ、リベラルアーツ大学ならではの多分野にわたる科目をすべて英語で勉強します。予習や課題図書を通じて「知識」は予習済みであることが当たり前。授業はディスカッション形式が多く、英語で自分の考えを主張し、他者の考えに耳を傾けることが求められます。
さらに、全学生が1年間の海外留学を経験します。留学を必須としている大学は増えていますが、国際教養大学では、語学を学ぶのが目的ではありません。50カ国・地域に広がる199もの提携校の中から、自分が学んでいる政治・経済・文化などの専門科目に沿った大学を選び、そこで卒業単位として持ち帰るために一定以上の成績をおさめないといけません。留学先は世界のトップクラスの大学ばかりですので、決して「楽」な留学ではありません。

このような特長を持つ国際教養大学ですが、「英語はただの道具」と鈴木典比古学長は言い切ります。「留学もプロセスのひとつでしかない。国内外に数多ある文化、価値観、学問にいかに触れて、自分という『個』を磨いていくか。自分なりの価値基準を持って、世界と対峙できる人材こそが、これからの時代を率いていく。」

4年卒業率は50%程度!?社会も認める「厳しい」カリキュラム

国際教養大学に入学して4年ちょうどで卒業する学生は、なんと50~60%程度。4年半~5年在籍して卒業する学生も少なくありません。留学や卒業のための条件をクリアするのは、それだけ大変なことなのです。学生本人の成長を見ずに『留年』というレッテルを貼りがちな日本の風潮に、鈴木学長は「4年で卒業できるよう大学もサポートするし、早期卒業といって、3年半で卒業する学生もいる。学生一人ひとりに合った成長のペースがあるのは、当たり前」と一石を投じています。

では、それが就職活動に不利になったりするかというと、そうではありません。簡単に卒業できると言われる日本の多くの大学と違って、成長のための苦しいプロセスを乗り越えたこの大学の学生たちが持つ「学位」=「教育の質」そして「卒業生の質」が社会や企業にも、高く評価されているのです。秋田にあるこの小さな公立大学に、毎年、全国から200以上の企業が採用説明会のために訪れるのが、その証です。
でも...こんなハードな学生生活に、耐えられるものなのでしょうか...?

それでも学び続けたくなる理由がある

コンビニひとつない、山の中のキャンパス。英語漬けの毎日。厳しいカリキュラム。それでも、学生たちは意欲的に日々を過ごしています。これは、全国の社会・国際系学科における平均退学率6.2%と比べたとき、この大学の退学率3.0%という低さにも表れています。その背景には、大学独自の「学び続けたくなる」環境がありました。

一つには、学生を支える制度が充実していることです。入学直後の「英語集中プログラム」では、英語での授業についていける語学力を身につけるため、担当教員が丁寧にフォローしてくれます。その後の課程では、学生一人ひとりに対して、選択する科目や進路相談、留学先の履修計画など学業のあらゆる面での相談に応じるアドバイザー教員が割り当てられます。国をまたいだ手続きが必要となる留学にあたっては、生活面も含めた相談・指導に対応する留学コーディネーターと呼ばれる心強い職員がいます。
このような制度は他の大学にもありますが、国際教養大学で徹底しているのは、その舞台裏にいる教職員の意識です。「主人公はあくまで学生本人。厳しい環境だからこそ『乗り越えた!』という学生自身の成長実感を大切にしている」と鈴木学長。学生のやる気を支える、厳しくも優しい空間は、小さい大学ならではですね。

「偏差値が届かない...」と思っている、そこのあなた!!

確かに予備校各社の偏差値を見てみると、国際教養大学は東大とも肩を並べるほど。でも、大学が求めているのは、決して「勉強ができる学生」だけではありません。多彩な能力・資質を備えた学生を選抜するため、「9月入学」「特別科目等履修生」、入学前のボランティア活動などを評価する「ギャップイヤー」など独自の制度を入試に取り入れ、16種類もの入試制度を用意しています。
他の国公立大学とは異なる入試日程を組み、受験機会を多く設定しているのも大きな特長です。

おわりに

いかがでしたか?厳しいカリキュラムと、学生の成長を支える、多様で温かい学風。在学生からの評価が高いことも魅力的です。興味がある方はぜひホームページも見てみてくださいね!

この記事を書いた人
    【PR】Studyplus編集部
    スマホアプリで
    学習管理をもっと便利に