AIの進化で変わる教育現場で活躍できる教員になるためには?

はじめに

最近では、データやデジタル技術を活用して学校教育をより良く変革していく「教育DX」が注目を集めています。特に「ICT(情報通信技術)」や「AI(人工知能)」が活用されることで、教育現場が大きな変化を見せようとしているなか、教員にも新たな能力が求められています。
そこで今回は、将来、教員になることをめざしている受験生に向けて、これからの教育現場で必要とされる学びについて紹介していきます。


ICTやAIの導入で教育のあり方が大きく変わる!?

コロナ禍をきっかけに全国的に展開されるようになったオンライン授業のように、最近の教育現場では、パソコンやタブレットなどのデジタル機器やインターネットを活用した「ICT教育」の普及が進んでいます。また、文部科学省は2023年7月、ChatGPTなどの生成AI利用に関する小中高校向けの暫定的なガイドラインを発表し、「限定的な利用からはじめることが適切」との見解を示しています。
こうした教育現場の変化は、子どもたちが将来、IT分野で活躍するための選択肢を広げるきっかけになるだけではありません。情報社会を生きるうえで必要なモラルの向上や情報活用能力の育成、さらにはプログラミングなどを通じて養われた論理的思考は、様々な学習の理解度を大きく引き上げることにもつながると考えられています。

今、教育現場で進められている「教育DX」

「DX」とは「デジタルトランスフォーメーション」の略語で、デジタル技術を導入することで人々の生活を改善し、変革させることを意味しています。こうした変革を学校教育に取り入れたのが「教育DX」です。
教育DXの導入が進められている背景としては、テクノロジーの進化と社会のデジタル化により、デジタルスキルの教育が必須となったことが挙げられます。また、テクノロジーの発展により、オンライン学習やAIを活用した学習が可能になるなど、学習方法の多様化が進んでいることも要因のひとつです。こうした社会の変化に対応するため、文部科学省主導による教育のデジタル化が積極的に進められていて、ICTを活用した新しい学びのスタイルの実現をめざす「GIGAスクール構想」は、その代表的な施策として知られています。
そして、昨今の教育現場では、教員数の不足、児童生徒一人ひとりの学習レベルに応じた指導など、様々な課題が生じています。教育DXはこれらの課題を改善し、教師の負担軽減や、児童生徒の理解を手助けすることで効率的な学びを実現していくメリットがあることから、その推進が急がれているわけです。

これからの教育現場で求められる教員の能力とは?

では、教育DXが推進され、ICTやAIが教育現場で活用されていくことで、これからの時代の教員にはどのような能力が求められるようになるのでしょうか?
それはAIには真似することのできない、人間だからこそ発揮できる能力です。暗記や計算のような単純な学習能力は、今後、AIに代替されていくことは確実とされています。その結果、教員は授業準備などを短縮できるようになり、その分の時間を個別指導や他の重要な業務に集中できるようになっていきます。つまり、一人ひとりの児童生徒と向き合いながら、それぞれ独自の才能や能力を引き出していく教育を行うためには、新しい価値を生み出す創造力、様々な人と理解し合えるコミュニケーション力、信念をもって粘り強くものごとに取り組む忍耐力などが欠かせません。そうした、社会のなかで自立したひとりの人間として力強く生きていくための総合的な力、いわゆる「人間力」こそが、これからの教育現場において教員の“強み”になっていくといわれています。

教育現場で必要とされる“強み”をもった教員を育てる、愛知淑徳大学教育学部

このように大きな変化を見せる教育現場で活躍できる教員を養成する取り組みは、様々な大学ではじまっています。そのなかでも、たくさんの“強み”をもつことで、未来の教育現場で必要とされる教員の育成をめざしているのが、愛知淑徳大学教育学部です。
愛知淑徳大学に2025年4月に開設される教育学部は、文学部教育学科と総合英語学科の学びを融合して誕生する新しい学部です。小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教諭一種免許を4年間ですべて取得可能な特色あるカリキュラムが用意されていますが、特に注目されているのが、ICT教育への積極的な取り組みです。
教育現場の新たな課題に応えながら、“わかる”授業ができる教員を養成するため、1人1台のタブレットが使える環境を整備したうえで、ICTの知識と技術を体験的に学べるカリキュラムを展開していきます。例えば、ICTを子どもの情報活用能力を育成するための指導法や学習評価、校務などで活用していく方法を学ぶ「教育とICT活用」の授業。その活用を実践的に学ぶため、プログラミングでロボットを動かすグループワークなどが行える新教室も開設予定です。
そして、教育学科をはじめ教員を目指す卒業生の多くは、東海地域を中心とした教育現場で教員として活躍しています。採用試験合格実績に関しては、小学校教員採用者数で愛知県内第1位、中学・高等学校教員採用者数で愛知県内私大第3位(いずれも第三者機関の発表に基づく大学調べ)。教員採用試験合格者数(2022度)に関しては、小学校106名(34名)、特別支援学校20名(16名)、中学・高等学校37名(22名)※となっていて、今後、さらなる飛躍が期待されています。
※上記は大学全体の数値。()内は既卒卒業生人数、補欠含まず

おわりに

これからの教育現場で教員として活躍するために、どんな能力が必要となるのかご理解いただけましたでしょうか?
将来、教員になることをめざして勉強をがんばっている受験生の皆さんは、ぜひ今回の記事を参考にしながら志望校選びに取り組んでいただければと思います。

また、今回、ご紹介した愛知淑徳大学教育学部の詳細に関してはウェブサイトに最新情報が掲載されています。教員をめざしている方や独自のICT教育に興味をもった方は、ぜひチェックしてみてください!

この記事を書いた人
    【PR】Studyplus編集部
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