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はじめに
夏休みが明けたら、いよいよ大学入学共通テストの受験案内が配布されます。
志望校に関わらず出願する方も多いかと思いますが、共通テストの対策はきちんとしていますか。
共通テストは、大学に入学する上での基礎学力を見る重要な試験。しっかりと対策をしないと、思わぬところに落とし穴があるかもしれません。
そこで今回は、昨年度の共通テストで大幅に平均点が下がった「数学Ⅰ・A」の対策を、考えていきたいと思います。
共通テスト対策、何から始める?
共通テスト対策は、何から始めるべきか。
結論から言ってしまうと、「数学I・A」だと考えます。
理由としては、「教科書レベルの基礎基本」が出題されるから。すべての単元から偏りなく問題が出題されるので、その対策をすることで、基礎基本の定着度をチェックできるのです。
また共通テストの「数学I・A」の対策は、大学の個別試験にも活かされます。個別試験も、「教科書内容の知識で解ける問題」を出題しますので、数学の受験対策としてまずやるべきなのは、「数学I・A」だと言えるでしょう。
まずは、数学I・Aの基礎基本の定着度を調べよう!
具体的な対策方法について見ていきましょう。数学IAの受験対策についてお伝えしますが、数学ⅡBについても同様です。
まず1つ目は、基礎基本の定着度を知るために、教科書を活用しましょう。
教科書の章末問題を解いて、自分自身の基礎基本の定着度をチェック。1つの章の問題は10問くらいですから、1日に1章としても、1週間あれば数学Ⅰのおさらいができます。数学Aは3~4章のため、数学IAの基礎チェックには2週間もあれば十分に終わります。
また問題を解くのは大切ですが、単に「できた・できなかった」を判断するだけではなく、次のポイントを大切にしながら勉強をしましょう。
①は答え合わせ。
②③は、章末問題を解いた後、章全体を振り返り、何を理解して、何ができれば良いかを自分なりにまとめることです。その際は、なるべくコンパクトに、ポイントだけまとめましょう。
④は対策です。類題のみならず、節末問題→本文の例題→本文の解説の順に行って、教科書をしっかりと理解しましょう。量だけでなく、質を高めるイメージです。
いよいよ共通テスト対策! 記述式とマーク式の違いは?
基礎チェックが終われば、いよいよ共通テスト対策です。
入学試験は大きく分けて、記述式問題とマーク式問題がありますが、その違いはわかりますか。
記述式は、「どのように解くか」という構想と方針を考えて、採点者に解答を理解してもらうように書く力が求められます。
それに対してマーク式は、問題文を正しく読みとり、その方針に従って空欄を埋めていく力が求められます。
そのため、論理力・思考力・判断力は記述式・マーク式のどちらにも必要ですが、記述式では構想力と表現力がより求められるのに対し、マーク式では読解力・要約力がより求められると言えそうです。
論理力・読解力・要約力はどのようにして鍛えればよいのでしょうか。それは、「教科書を読むこと」です。
例題の解答だけではなく本文もしっかりと読み、「なぜそうなるのか」をきちんと意識すること。このような学習をしていれば、記述式問題を解くときの構想力や、自分自身が数学的な表現を用いて解答を書くときの表現力も鍛えられます。つまり、読解力・要約力は記述力も向上させるのです。「問題文を正確に読みとり、本質部分を簡潔・明瞭に書き出す」ことができれば、教科書レベルの基礎基本に帰着できます。
時間内で解くための「処理能力」を、きちんと身につけよう
共通テストでは、知識・技能、論理力・思考力・判断力に加えて、読解力・要約力も求めているため、「一つずつの問題文が長い」という特徴があります。そのため、決められた時間内で解くための「処理能力」が求められます。
処理能力は、時間制限のある試験では常に求められていますが、数学的に書かれた長文を読み取るには「経験」が必要です。だから、過去問演習が欠かせないのです。
まずは、1つの過去問を、時間を決めて(制限時間内で)解いてみましょう。
そして、答え合わせと採点をします。
ここでも教科書チェックと同様に、単に「できた、できなかった」だけではなく、解答解説をしっかりと読んだ上で、次のように細かく振り返ることがとても大切です。
上記を踏まえた今後の対策としては、繰り返しになりますが、過去問の演習量を増やすことではなく、1つの問題を丁寧に振り返り、教科書を用いて、自分に欠けている知識・技能や数学的な見方・考え方を補う(磨く)ことです。
ぜひ、着実に取り組んでみてください。
共通テスト対策を活かせる方式をチェック!
入学試験では、共通テストの点数を有効活用しましょう。例えば、産業能率大学の共通テストを活用できる選考方法では、個別試験よりもお得な制度があります。
1つ目は『大学入学共通テスト利用方式(3教科型・4教科型)』
産業能率大学独自の制度「合格保証制度」により、4 教科型は65%(経営学部、情報マネジメント学部)、3 教科型は73%(マーケティング学科のみ)で必ず合格となります。さらに、これまでポイントをお伝えしてきた「数学Ⅰ・数学A」または「数学Ⅱ・数学B」を受験している場合は、3教科型(マーケティング学科)で合格保証基準点が70%になります。
ちなみに、2022年度入試では、合格保証に満たなくても合格を出しています。
2つ目は『一般選抜 スカラシップ選抜(国公立大学併願タイプ)』
この入試で合格すると、授業が国立大学の授業料(535,800円)と同額になります。
選考は、共通テスト(5教科7科目以上受験)と産業能率大学の個別試験の合計点で行います。配点パターンは個別試験重視型と大学入学共通テスト重視型の2パターンで選考されるので合格チャンスが拡がります。
【個別試験重視型】本学個別試験(900点満点)+ 大学入学共通テスト(300点満点)
【大学入学共通テスト重視型】本学個別試験(300点満点)+ 大学共通テスト(900点満点)
3つ目は『一般選抜 未来構想方式 5教科型(学費減免)/3教科型』
選考は、共通テスト+事前課題レポート+当日に作成する未来構想レポートで行います。
3教科型では、共通テスト3教科で得点率50%(250点/500満点)以上あれば点数を問いません。また、共通テスト5教科型の合格者は、2つめにご紹介した「スカラシップ選抜」と同じく授業が国立大学の授業料(535,800円)と同額になります。
おわりに
数学IAをベースに、共通テスト対策を見てきました。
数学に苦手意識を持つ方もいるかもしれません。しかし、教科書をベースに基礎基本を身につけることで、試験対策は十分に可能なのです。
またご紹介した各方式のように、共通テストの点数を活かせる入学試験方式を選ぶのも作戦のひとつです。きちんと勉強をしながら、自分に合った方式を探してみてください。