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【直角三角形】辺の長さ・角度・合同条件などの公式を詳しく解説!

はじめに

数学の様々な分野や問題で登場する「直角三角形」。
角の1つが直角であるだけでなく、特別な性質をたくさん持っています。

「直角三角形の性質っていっても多すぎて、ついつい忘れてしまう…」
というあなた。それはとても危険です。
なぜなら、出題者も「直角三角形の性質はついつい忘れがち」というのをわかっていて、あえてそこを出題してくるからです。

この記事では、直角三角形の性質を中学数学レベルからおさらいしつつ、大学受験でよく出るポイントを解説していきます。
この機に一気に復習してしまいましょう!

直角三角形とは?定義を解説!

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直角三角形の性質について解説する前に、そもそもの定義を確認しましょう。
といっても簡単で、直角三角形とは「1つの角が直角である三角形」のことを指します。

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本当に単純ですが、これだけです。
では、直角三角形の性質について説明していきます。

よく出てくる直角三角形の辺の長さ・角度

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直角三角形自体は「1つの角が直角である三角形」ですが、その中には問題によく出題される特別な三角形がいくつか存在します。
それらの三角形の辺の長さや比、角度は、あらかじめ覚えてしまったほうが、問題を解く時間を短縮することができます。
よく出てくる直角三角形について一気に紹介しますので、この機に全部覚えてしまいましょう!

直角二等辺三角形の辺の長さと角度

まずは「直角二等辺三角形」です。漢字が羅列していますが、
「同じ長さの辺を1組もつ」+「直角三角形」ということです。

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二等辺三角形なので、直角以外の角2つ(上の図での青い線で記された角)は、
(180-90)÷2=45
より、両方とも45度になります。

また、後で解説しますが、三平方の定理より、残った辺は、同じ長さの2辺の
√2倍
になります。

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「正三角形の半分」の辺の長さと角度

次に紹介する三角形は、「正三角形の半分」の直角三角形です。

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これを真ん中の点線で半分にすると…

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こうなります!
長さが一番短い辺は、もともとの正三角形の辺を半分にしたものなので、もともとの正三角形の辺である長さが一番長い辺の2分の1の大きさになります。
また、一番小さい角度は、もともとの正三角形の角(60度)を半分にしたものなので、もともとの正三角形の角である60度の角度の2分の1の大きさ、つまり30度になります。

そして、三平方の定理より、残った辺の長さは、一番短い辺の
√2²-1 = √3 倍
になります。

3辺の比を整数で表せる直角三角形

以上2つがもっともよく出てくる直角三角形ですが、上に比べると頻度は下がるものの、よく出てくる直角三角形が2つあります。
2つの共通点が「辺の比が整数で表せる」ということ。辺の比を覚えておくと、図形問題などで辺の長さだけでどこの角度が直角かわかったりしますので、頭の片隅においておきましょう。

①辺の長さの比が3:4:5

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②辺の長さの比が5:12:13

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直角三角形の合同条件

次に、直角三角形の合同条件について説明します。

まず、三角形の合同条件をあげてみてください。

1)1辺の長さとその両端の角の大きさがそれぞれ等しい
2)2辺の長さとその間の角の大きさがそれぞれ等しい
3)3辺の長さがそれぞれ等しい



さて、合同かどうか見極めたい2つの三角形がどちらも直角三角形であるとします。

このとき、「大きさが同じ角が1つある」ということはわかっているわけです。
なので、直角三角形とはわからないときよりも、合同条件はぐっと減ります。

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三角形の内角の和が180度であることから、三角形では2角の大きさが定まれば、残る1角の大きさも定まります。
また、三平方の定理より、直角三角形では2辺の長さが定まれば、残る1辺の長さも定まります。

よって、
「①辺と1つの鋭角が、それぞれ等しい」ときは、上の合同条件「1)1辺の長さとその両端の角の大きさがそれぞれ等しい」を、
「②斜辺と他の1辺が、それぞれ等しい」ときは、上の合同条件「3)3辺の長さがそれぞれ等しい」を満たしているので、
これらの条件を満たした2つの直角三角形は合同といえるのです。

直角三角形の面積は辺の長さがわかれば求められる

次は面積です。
三角形の面積を求めるには、「底辺」と、底辺と垂直に交わる「高さ」の長さが必要です。

ふつうの三角形の場合、3辺のどこかを底辺とし、高さを求めて面積を出すことが多いですが、
直角三角形の場合は辺の長さがわかれば面積を求めることができます。

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この「面積を求めやすい」という性質、実は色々な問題を解くときに使えます。
あとでこの性質を使った2つ解法を紹介するのでぜひ読んでみてください。

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直角三角形の斜辺

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今まで直角を挟む2辺にばかり注目してきましたが、今度は残りの1辺、「斜辺」にまつわる性質を紹介します。

三平方の定理

斜辺や他の辺の長さを求めるときによく使うのが、「三平方の定理」です。
大学受験においては、直角三角形の持つ性質の中で一番よく問題で使う性質かもしれません。しっかり覚えてください!

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【証明】

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上のように、辺の長さがa, b, cの直角三角形4つと、1辺の長さがcの正方形Bで、大きな正方形Aを作る。

Aの面積は三角形4つと正方形Bのそれぞれの面積を足し合わせたものであるので、
A = 4× ½ ab+c² = 2ab+c²
また、Aは一辺a+bの正方形でもあるので、
A = (a+b)²

よって、
(a+b)² = 2ab+c²
⇔a²+2ab+b² = 2ab + c²
⇔a²+b² = c² 証明終わり。


三平方の定理の証明はこの他にもたくさんありますので、ぜひ考えてみてください!
こちらの記事でも解説しています。

三平方の定理が一瞬で理解できる!公式・証明から計算問題まで解説

面積とダブルで使うと…?

高校数学や大学入試においては、
「三平方の定理などで求めた斜辺の長さと、(先ほど簡単に求められることが多いと言った)面積を組み合わせて、他の箇所の長さを求める」
というプロセスがよく出てきます。

【問題】aの値を求めなさい。

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【解説】
長さaの辺が、斜辺と垂直であることに着目すると、
½ ×6×a
で、直角三角形の面積が求められることがわかります。
そして、直角三角形の面積は
½ ×3×3√3
でも求められますね。

よって、
½ ×6×a = ½ ×3×3√3
⇔a = 3√3/2

三角比

直角三角形は三角比の定義の1つにも使われています。詳しくは以下の記事を読んでみてください!

三角関数の証明付き公式集!加法定理などを東大生が1から解説!

直角三角形の重心・外心・内心

三角形の五心(外心・内心・重心・垂心・傍心)の中でもよく問題で使う外心・内心。
これにも、直角三角形の特別な性質があります。

直角三角形の外心は辺の中点

外心は「各辺の垂直二等分線の交点」で求められますが、これを直角三角形でやってみると…

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このように、「外心=斜辺の中点」となることがわかります。

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これは上の図のように、斜辺以外の辺の垂直二等分線が、斜辺の中点を通ることからもわかりますが、
「直径の上に立つ円周角は直角」ということからもわかります。実際に直角三角形の外接円を書いてみると…

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このように、「直角に対する辺である斜辺=直径」となるため、
直径の中点にある外心は、斜辺の中点でもあるのです。

直角三角形の内心は面積と絡められる

角の2等分線の交点で求められる内心ですが、これと直角三角形を絡めた問題は、本当によく出ます!
最後にこの問題を解説します。計算がややこしいので、ミスしないよう気をつけましょう!


【問題】
以下の図におけるBIの長さを求めよ。ただしAB=12, BC=13, CA=5であり、点Iは三角形ABCの内心とする。

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【解説】
IからABにおろした垂線の足をHとし、IH=xとおきます。
xがわかればBIも求められるので、xを求める方向で考えてみましょう。

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三角形ABCの面積を考えてみます。まずは単純に、
三角形ABC = ½ ×AC×AB = ½ ×5×12 = 30
です。
これをxを使って表せれば、[xの式]=30という式を立てることができます。

ここで、IHとABの関係性に注目してみてください。
ABは内接円Iの接線であるため、IHとABは垂直に交わりますよね。IからAC、BCに伸ばした垂線についても同じことがいえます。よって、

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このようにABCを三角形3つに分けると、
三角形ABC
= ½ x ×AB + ½ x ×BC + ½ x ×CA
= ½ x (5+12+11)
= 14x

と表すことができます。あとは先ほど求めた
三角形ABC = 55/2
と合わせて、

14x = 55/2
∴x = 55/28

とわかります。

今求めたいのはBIですが、
IH = x = 55/28
AH = 11-x = 11-55/28 = 253/28
より、

このようにABCを三角形3つに分けると、
三角形ABC
= ½ x ×AB + ½ x ×BC + ½ x ×CA
= ½ x (5+12+11)
= 14x

と表すことができます。あとは先ほど求めた
三角形ABC = 55/2
と合わせて、

14x = 55/2
∴x = 55/28

とわかります。

今求めたいのはBIですが、
IH = x = 55/28
AH = 11-x = 11-55/28 = 253/28
より、このようにABCを三角形3つに分けると、
三角形ABC
= ½ x ×AB + ½ x ×BC + ½ x ×CA
= ½ x (5+12+13)
= 15x

と表すことができます。あとは先ほど求めた
三角形ABC = 30
と合わせて、

15x = 30
∴x = 2

とわかります。

今求めたいのはBIですが、
IH = x = 2
AH = 11-x = 11-2 = 9
より、

最後に

17097765

ここまで、直角三角形の性質や、大学受験で出やすい問題を紹介してきました。
直角三角形には非常に多くの特徴があり、ついつい忘れがちになってしまいます。問題を解くたびに確認し、入試では忘れないようにしましょう!

<あわせて読みたい>

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この記事を書いた人
15084584
現役で東京大学 文科I類に合格しました。夏からアメリカに1年留学するのですが、マジで太りたくないので野菜しか食べないつもりです。 得意科目は英語と数学で、国公立対策の記事を中心に執筆しています。

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