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円周角・中心角とは?円周角の定理の証明や問題の解き方を解説!

はじめに

センター試験で毎年必ず出題される図形問題。
基本的な定理を理解していることは前提とした問題ばかりで、苦手意識を持っている人も多いでしょう。

ですが、逆に言えば、図形の基本定理を1つ1つ潰していけば、センターの図形問題は確実な得点源になってくれるのです。
今回は、そんな定理の中でも特によく使われる、「円周角の定理」について説明します。

定理は覚えていても、なぜそれが成り立つのかは忘れてしまったりしませんか?
もう一度復習してみましょう!

円周角の定理

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「円周角」「中心角」とは?

定理を証明する前に、まずは「円周角」「中心角」この2つの用語を理解する必要があります。

Wikipediaによると円周角とは、

ユークリッド幾何学においてある円周上の一点から、この点を含まない円周上の異なる二点へそれぞれ線分を引くとき、その二つの線分のなす角

だそうです。
日本語だとわかりにくいですが、これを図におこすと、

16963804

16963810

16963816

16963818

なので、この赤い角のことですね!


中心角はもっと単純で、「円周上の2点と中心を結ぶ2本の直線によって作られる角」のことをいいます。
つまり、

16963825

この青いところです!
以上2つの角をまとめると、

17022523

そして、円周角の定理とは、
「ある一点から円周上の2点に直線を伸ばしてできる円周角の大きさは、
その2点と円の中心でできる中心角の大きさの1/2である」
ことを言います。

つまり、上の図でいうと、
∠BAC=½ ∠BCO
ということです!

17022536

証明① 中心を通るとき

それでは、円周角の定理を証明していきましょう。
円周角の定理においては、「ある1点から円周上の2点に直線を伸ばす」という表現からわかるように、3つの点が登場します。

実はこの3つの点と、円の中心の位置関係によって、定理の証明が変わってしまうのです。
2次試験などで円周角の定理の証明問題が出たとしたら、この場合分けを忘れないようにしてください。

まずは以下のように、「ある1点から円周上の1点に向けて伸ばした直線が、中心を通る」場合です。
三角形ABCの辺の上に、中心Oが来るイメージですね。

17022543

円周角の定理は
「円周角=½ 中心角」ですから、
∠BAC=½ ∠BOC
を示せばいいわけです。

OからBに補助線を引いて、大きさが同じ角に印をつけてみましょう。
注意すべきなのは、Oは円の中心であり、A,B円周上の点であるため、OA=OBであることです。

17022547

図のように、∠OAB=∠OBAということがわかります。
そして、∠BOCは三角形OABの外角であるため、
∠BOC = ∠OAB+∠OBA
∴∠BOC = 2∠OAB = 2∠BAC
∴∠BAC=½ ∠BOC
よって、証明できました。

証明② 中心を含むとき

次は以下のように、「ある1点から円周上の2点に伸ばした2直線の間に、中心が位置するとき」です。
三角形ABC中に中心Oが来るイメージです。

17022551

このとき、円周角の定理を証明するには、
∠BAC=½ ∠BOC
を証明すればいいわけです。

BCを結ぶ直線と、AOを結ぶ直線を書き込んで、
先ほどと同じように、同じ大きさの角と、外角に印をつけてみましょう。

17022552

言葉で説明すると、
OA=OBより
∠OBA=∠OAB
∠BODは三角形OBAの外角であるので、
∠BOD=∠OBA+∠OAB=2∠OAB

同様に、
∠DOC=2∠OAC

よって、
∠BOC
=∠BOD + ∠DOC
= 2∠OAB+2∠OAC
=2(∠OAB+∠OAC)
=2∠BAC
∴∠BAC=½ ∠BOC

よって示せました。

証明③ 中心が外にあるとき

では最後に、「ある1点から円周上の2点に伸ばした2直線の外側に、中心が位置するとき」について考えてみましょう
三角形ABCの外側に、中心Oが来るイメージです。

17022557

このとき、円周角の定理を証明するには、
∠BAC=½ ∠BOC
を証明すればいいわけです。

今までと同じように、補助線を引き、同じ大きさの角度に印をつけていきます。

17022560

図がだいぶごちゃごちゃしていますが、やっていることは同じです。
OA=OCより∠OAC=∠OCA
∠DOCは三角形OACの外角であるので、∠DOC=∠OAC+∠OCA=2∠OAC
同様に、
∠BOD=2∠OAB

∠BOC
=∠DOC-∠BOD
=2∠OAC-2∠OAB
=2(∠OAC-∠OAB)
=2∠BAC
∴∠BAC=½ ∠BOC

よって証明できました。


以上が円周角の定理の証明です。
ほとんど同じことを繰り返すだけですが、場合分けをするのとしないのは数学的には全く違います。
記述問題などで証明をするときに場合分けをしないと大減点をくらう可能性が高いので、くれぐれも気をつけてください。

また、このやり方を「補助線を引いて、同じ大きさの角を見つける」のように、ざっくりとでも覚えておくだけで、
試験で焦って円周角の定理が何だったか忘れてしまっても、自分で再現することができます。

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円周角の定理の逆とは?

17022624

次に、「円周角の定理の逆」について説明します。
逆って何?と思った方もいるでしょう。「円周角の定理の逆」とは、

17022568

図で表すと、以下のときは、

17022570

A,B,P,Qが円周上にある、ということです。

17022572

なぜこうなるのか説明する前に、
A,B,Pを通る円Cを考え、円Cと点Qの位置関係により、∠BQAと∠APBの大小関係がどう変わるか、
考えてみましょう。

円Cと点Qの位置関係は、以下のように場合分けすることができます。

(i)点Qが円C上にある
(ii)点Qが円Cの内部にある
(iii)点Qが円Cの外部にある
それぞれみていきましょう。

(i)点Qが円C上にある
このとき∠BQAの大きさがどうなるかはすぐわかりますね。
円周角の定理より、∠BQA=∠APBです。

(ii)点Qが円Cの内部にある

17022577

直線AQと円Cの交点をQ’とおいています。
Qが円Cの内部にある場合、∠AQBは三角形BQQ’の外角なので、
∠AQB=∠BQ’Q+∠Q’BQ
です。よって、∠Q’BQ>0より、
∠AQB>∠BQ’Q=∠APB
∴∠AQB>∠APB


(iii)点Qが円Cの外部にある

17022580

直線AQと円Cの交点をQ’とおいています。
Qが円Cの外部にある場合、∠AQ’Bは三角形BQQ’の外角なので、
∠AQ’B=∠BQ’Q+∠Q’QB
です。よって、∠BQ’Q>0より、
∠AQ’B=∠APB>∠Q’QB=∠AQB
∴∠APB>∠AQB

以上をまとめると、
(i)点Qが円C上にあるとき ∠APB=∠AQB
(ii)点Qが円Cの内部にあるとき ∠APB<∠AQB
(iii)点Qが円Cの外部にあるとき ∠APB>∠AQB
であることが証明できました。
これを☆とおきます。


では、やっと円周角の定理の逆、
「2点P、Qが直線A、Bに関して同じ側にあるとき、∠APB=∠AQB
ならば、4点A、B、P、Qは同じ円周上にある」
を証明します。

といってもあとは簡単です。

Qの位置を、円Cとの関係で場合分けすると、
(i)点Qが円C上にある
(ii)点Qが円Cの内部にある
(iii)点Qが円Cの外部にある
この3つの場合以外は存在せず、
また、(i)(ii)(iii)が同時に起きることもありえません。

つまり、☆より、
∠APB=∠AQBは、点Qが円C上にあるとき以外に起こりえないことがわかります。

よって、「2点P、Qが直線A、Bに関して同じ側にあるとき、∠APB=∠AQB
ならば、4点A、B、P、Qは同じ円周上にある」
ことがわかります。

センター試験を解いてみよう

センター試験において、円周角の定理は答えを導く上での大前提としてよく出てきます。
試しに解いてみましょう!

【問題】

17022588

平成28年度数1A

引用元:http://www.dnc.ac.jp/albums/abm.php?f=abm00007094.pdf&n=2801-0402+suugaku1A.pdf

【解説】
まず、[1]の問題文に書いてあることを図に起こしましょう。
外接円Oの半径は、正弦定理を用いて、
7√3÷sin60°=7
であるとわかります。(今回は正弦定理の解説ではないので詳しい説明は省きます。)

17022594

このとき、円周角の定理より、∠APB=60°であることがわかります。

いま、
2PA=3PBになるときのPAの長さ を求めたいので、

2PA=3PB⇔PA:PB=3:2より、x>0を満たすxをもちいて、
PA=3x
PB=2x
とおくことができます。

ここで、三角形APBに余弦定理を用いて、
AB² = PA² + PB² -2PA・PB・cos∠APB
⇔(7√3)² = (3x)²+(2x)² - 2・3x・2x・½
⇔147 = 7x²
⇔x²=21
⇔x=√21(∵x>0)

よって、求める値はPA=3x=3√21


正解できましたか?
この問題のメインは余弦定理ですが、円周角の定理を忘れてしまうと、余弦定理までたどり着くことすらできません。

センター試験はこのように、問題の基礎の基礎で、円周角の定理が出てくることが非常に多いです。
ど忘れして大問1つふっとんだ…なんてことがないよう、しっかり復習しましょう。

最後に

17022629

ここまで円周角の定理と、円周角の定理の逆を証明した後に、実際のセンター試験の問題を使って問題を解いてみました。
定理もその逆も、大学受験で本当によく出ます。いまいち使いこなせない方は、この記事で勉強した後に、問題集や参考書を使ってできるようになるまで問題演習をしましょう。
あなたが円周角の定理を得点源にできることを願っています!

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この記事を書いた人
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現役で東京大学 文科I類に合格しました。夏からアメリカに1年留学するのですが、マジで太りたくないので野菜しか食べないつもりです。 得意科目は英語と数学で、国公立対策の記事を中心に執筆しています。

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