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漸化式の問題パターンと解き方を東大生が徹底解説!

はじめに

「漸化式」、読み方すら間違えてしまいそうな難しい雰囲気が漂っている単元です。(ちなみに"ぜんかしき"と読みます)
数列の終盤で勉強することになる数学Bの親玉的存在ですが、大学入試問題においてもかなり重要なポジションを占めています。

漸化式自体が複雑になるだけでなく、確率の問題と組み合わされることも多いです。
特に確率との複合問題では「自分で漸化式を作って解く」ことをしなければいけず非常に大変です。

今回はそんな漸化式について基礎的な問題から入試で出るような難しい問題まで解説します!

漸化式とは?

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「そもそも漸化式ってどんな式か」と聞かれたらあなたは答えられますか。

その形に応じていろいろな数列を表すことがある漸化式ですが、全ての漸化式に共通するのは
「ある項の値がそれ以前の項の値によって定まる式」
ということです。
たとえば最もシンプルな漸化式は次のような形をしています。

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この式を見ると、左辺にはn+1番目の項、右辺にはn番目の項が登場してくることがわかります。
n番目の項に対して4を加えることでn+1番目の項が定まります。

このように、数列のある項を、それ以前の項に対して決まった操作をすることで求めるのが漸化式の特徴です。
また、その漸化式の形に応じて元の数列がどういった数列なのかを求めることができます。

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を変形すると

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となります。
これは「この数列の各項の差が4である」ことを示しています。
つまり「この数列は公差4の等差数列である」ということです。
よって

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が成り立ちます。
つまり、上記の漸化式は等差数列を表す形をしていたということです。
「どんな形の漸化式はどんな数列を表すのか」、「どういった操作でそれがわかるのか」ということをしっかりと整理するのが漸化式の勉強をするポイントになります。

また、漸化式から導かれる

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の様な式を「一般解」と言います。

漸化式を与えられて、「一般解を求めよ」という問題は入試問題でもよく出ます。
漸化式を上手く式変形し、その意味を読み解き、一般解を導くことが漸化式の問題のキモというわけです。

漸化式の基本パターン3つ

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さまざまな数列の中でも最も基本の2つが「等差数列」と「等比数列」でしたね。
漸化式でも、それら2つの数列に対応したものが基本の形になります。

等差数列の漸化式

任意の自然数nについて次のような形の漸化式は初項a1、公差dの等差数列を表します。

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先程の例で見たとおり、これらの式は変形することで、各項の差がdであることを示す式を導くことができ、等差数列だといえます。

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初項a1、公差dの等差数列であることから一般項を求めることができます。

敢えて導出した式を活かすとするなら、上記の式は任意の自然数nにおいて成り立っていることを使って

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とすることで、一般項が求められます。

等差数列の一般項や和の求め方に不安のある人はこの記事を読んで下さい。

等差数列を徹底解説!一般項の求め方や和の公式をマスターしよう!

等比数列の漸化式

初項a1、公比rの等比数列は漸化式では次の形で表されます。

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この式を変形すると

17097787

となります。
前の項に公比rを掛けると次の項が求まるということで、この数列は等比数列だということがわかります。

階差数列を考える漸化式

漸化式を変形して階差数列を求めることで一般項を導くというのも典型的なパターンの1つです。

階差数列というのは、ある数列の各項の差を取った数列のことです。

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上の図からも分かる通り、階差数列を導くと、その和を用いて一般項を求めることができます。

それでは、次の漸化式で表される数列を考えてみましょう

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この漸化式を変形して

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とすると、f(n)が階差数列になっていることがわかります。
その和を考えることで一般項がわかり

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となります。
(ここで気付いた方もいるかもしれませんが、f(n)が定数のとき、等差数列になります!)

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まとめ

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解き方ももちろん大事ですが、これらは応用的な漸化式の解き方の基本にもなるので結論まで含めてしっかり覚えておきましょう!

漸化式の応用形

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さて、続いてもう少し難しいパターンを見ていきましょう。
式の形が複雑になりますが、「変形して基本のパターンに持ち込む」ことを目指して解いていきます。

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1次の特性方程式を用いるパターン

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いきなりこの漸化式を与えられたとしても、「等差数列や等比数列のような簡単な数列では無さそうだな」ということしかわかりませんよね。
ここで、「特性方程式」というものが役立ちます。

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このαを用いると、与えられた漸化式は

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と表せます。定数項が消えて、「漸化式の基本パターン」のうちの等比数列の形になったので

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として一般項を求めることができました。

特性方程式とは?

特性方程式とは「漸化式を簡単にするために必要な値を導いてくれる方程式」のことです。

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漸化式の問題では「式を変形して基本の形に持っていく」という発想が非常に大事になります。
そのために使うのが「特性方程式」というわけです。

三項間漸化式

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で表される漸化式の一般項も特性方程式を用いて求めます。

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これらをそれぞれ等比数列の漸化式として解くと

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となります。

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として一般項を導くことができました。
今回も、「等比数列という基本の形に変形する」ことで一般項が求まります。

指数を含む漸化式

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の一般項を求めることを考えます。

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とすると、q^nが定数であれば特性方程式を用いて一般項を求められる形だということに気づきます。
そこで式変形をしてq^nを定数にしてみましょう

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このように、両辺をq^n+1で割り、分母に出てきた指数を数列に含めてしまうことで簡単な漸化式に変形することができました。
あとは今まで見てきたやり方で一般項を求めるだけです。

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まとめ

応用的な漸化式の細かい解き方を見てきました。これらは応用パターンなので一般解の形まで覚えておく必要はありません。
問題に出てきた時に解けるようにそれぞれの漸化式の形と、「最初になんの操作をするか」ということを整理して頭に入れておきましょう!

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もちろん入試ではこれらより更に複雑な漸化式が出てくる場合もあります。
そういった場合は、応用パターンの時に「基本パターンに変形しよう」と考えたように、「見たことある形にどうにか変形できないか」と考えながら解いていきましょう。

文章から漸化式を作る問題(ex.確率漸化式)

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ここまでは、「与えられた漸化式の一般項を求める」問題について見てきました。
しかし実際の入試問題ではそれだけではなく、「文章を読み解き漸化式を作る」問題も出題されます。
典型的な例が確率と漸化式が組み合わされた「確率漸化式」と呼ばれる問題です。

「連続して試行を行う」ときは漸化式を疑おう

漸化式を作って解く問題の特徴は、「連続して試行を行う」「n回目の確率、場合の数を問う」「試行を行うごとに状態が変化していく」等です。
実際に例を見てみましょう。

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「n回目にコインが奇数枚か偶数枚か」ということにこだわってしまうとこの問題を解くことはできません。

「n+1回目にコインが偶数枚になる確率」は「n回目にコインが偶数枚のときに、n+1回目にコインが偶数になる確率」と「n回目にコインが奇数枚のときにn+1回目にコインが偶数になる確率」を考えることで、n回目にコインが偶数になる確率を使ってn+1回目にコインが偶数になる確率を表すのです。
n回目とn+1回目の関係を式で表すというのはそのものズバリ漸化式と言えます。

n回目にコインが偶数枚の時、n+1回目にコインをもらわない=1~4の目を出せばn+1回目にコインが偶数になります。
よってn回目にコインが偶数かつn+1回目にコインが偶数の確率は

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同様に、n回目にコインが奇数枚のとき、n+1回目にコインをもらうと偶数枚になるので
n回目にコインが奇数枚かつn+1回目にコインが偶数枚の確率は

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これらを足すことでn+1回目にコインが偶数枚になる確率が求まります。

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これは、さっき見た漸化式の解き方のうち「1次の特性方程式を解いて解く」パターンです。

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と合わせて

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16377771

となります。

まとめ

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最後に

実際に入試に出てくる漸化式の解き方や、文章題での漸化式の作り方について見てきました。
特に最後の文章題は、理系の受験生にとっては合否を左右するとても大事なポイントです。
この記事で学んだ漸化式を作る上での考え方は、どんな難しい問題を解くときにも役立ちます。
漸化式を攻略して周りの受験生に差をつけましょう!

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この記事を書いた人
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現役で東京大学理科2類に合格しました。いまは教養学部後期課程の4年生です。 得意科目は数学と化学、物理で、理系科目を中心に執筆していますので参考にしていただけると嬉しいです。

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