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【大学受験】無機化学の勉強法!暗記事項を減らす覚え方のコツ!

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はじめに

「暗記が苦手だから理系にしたのに、無機化学は覚えることが沢山で困る」
そんな風に思っている人は大勢いると思います。
「歴史が苦手だったから」理系を選んだ私もそんな受験生の一人でした。
化学選択者にとって、無機化学は化学の科目全体の1/4~1/3を占める超重要分野です。
「暗記が苦手だから」という理由で無視することはできません。

確かに無機化学は沈殿の有無や気体の色など、覚えることが沢山あります。
しかしそんな暗記事項の大部分は、あなたが理論化学で学んだ理論に則っている反応式であったりします。
理論化学を活かして暗記量を減らす方法と、その上でどうしても覚えなければいけない事項とを整理してあなたにお伝えします!

無機化学の勉強法

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無機化学の勉強をやっていく上で、意識すべきポイントを3つ紹介します。
・完全な暗記事項と理論化学で理解できる事項とを整理する
・一つの反応から様々な情報を得る
・「酸素とその化合物」など縦の方向と「気体の発生」など横の方向から理解する

これらの3つのポイントを意識すれば、無機化学に出てくる内容をマスターするまでに必要な労力を大幅に削減することができます。

覚えなければいけないこととそうでないことを整理しよう

無機化学を勉強していくとたくさんの知識が出てきます。
それらの知識を効率的に覚える覚え方として大切なのは、「共通するルールを覚えれば対処できるもの」と「個別に暗記していかなければいけないもの」の2つにしっかりと知識を分類してあげることです。
それをするだけで暗記しなければいけない量が大幅に減らせます。
例えば炭酸カルシウムCaCO3と塩酸HClとの反応を考えます。
これは
CaCO3+2HCl→CaCl2↓+H2O+CO2
という反応式になり白色沈殿が生じます。
HClとCaCO3を反応させるとCaCl2が生じるというのは「強酸と弱酸の塩とを反応させると強酸の塩ができて弱酸が遊離する」という原則に則ればわかることです。しかし、CaCl2が白色の沈殿物として沈殿するというのはカルシウムの化合物の特性として覚えて置かなければいけないことです。
かなりシンプルな例ではありますが、「イオン化傾向の高い元素の単体とイオン化傾向の低い元素の陽イオンを混ぜたときイオン化傾向の低い元素の単体が生じる」などのルールをしっかりと把握し、それらが適用されるものについては知識として捉えないということは暗記量を大きく減らす工夫になります。
硫酸バリウムは水酸化バリウムと硫酸の中和による塩として得られるなど、原則に則っている反応は枚挙にいとまがありません。

また、これを確実に実行するためには、「塩とは何か」(酸性塩、塩基性塩がどういったものか正確に説明できますか?)、「イオン化傾向をしっかりと覚えているか」など理論化学の内容の内無機化学と関連するものをしっかりと覚えておくことが必要になってきます。

同じ反応を様々な角度から見よう

教科書の無機化学分野を読んでいくと、「気体の発生法」「ハロゲンの化合物とその性質」「典型金属の化合物とその性質」「遷移金属の化合物とその性質」などの章からなっていることがわかります。
「気体の発生法」のところでは水素を得る方法としてとして水素よりもイオン化傾向の高い金属の単体と希酸との反応、例えば
2Al+6HCl→2AlCl3+3H2↑
という反応が出てきます。
これと全く同じ反応式は、アルミニウムの性質の部分でも登場します。「アルミニウムの単体や水酸化物、酸化物はHClと反応して塩化アルミニウムを生成する」という文脈になります。
全く同じ反応ですが、水素の製法という見方からもアルミニウムの性質という見方からも捉えることができます。
このように、ある反応も角度を変えれば別の意味を見出すことができます。
そういった観点を持つことで、前後の単元がつながり、効率よく必要事項を覚えていくことが可能になります。

無機化学は縦と横から理解しよう

前の2項と関連する部分もあるのですが、私は無機化学の勉強というのは「縦糸」と「横糸」から成っていると思っています。
特に後に紹介する『フォトサイエンス化学図録』などの参考書はそれを強く意識した構成になっています。
縦糸というのは、「アルカリ金属元素とその化合物の性質」といったを内容を指します。
アルカリ金属Li,Na,K,Rb,Csに共通する性質(ex、炎色反応の色、空気中や水中ではなく石油中に保存する)やその化合物や単体の製法などを学びます。
一方で横糸というのは、「沈殿反応」など、ある特定の元素や化合物によらず「沈殿が起きる」「気体が発生する」「中和反応である」といったような共通の性質から幾つかの反応を見ていく勉強になります。
この2つの方向から同じ「無機化学」というものを見ていくことによって頭のなかが整理され、暗記が深いものになっていくのです。
また、「横糸」にあたる内容のほうが「理論化学に則ればわかる」ものになります。

無機化学に使う理論化学の復習

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ここまで見てきた通り無機化学を勉強する上では理論化学をしっかりと学んでいることが必要です。
理論化学の中でも、無機化学を学ぶのに重要に必要なものについて解説します。

イオン化傾向

イオン化傾向というのは、水溶液の中での各元素のイオンへのなりやすさを示すものです。
高校化学の範囲では
Li K Ca Na Mg Zn Al Fe Ni Sn Pb H Cu Hg Pt Au
という順番をしっかりと覚えておく必要があります。
かそうかなまあ当てにすんなひどすぎ借金 と言った語呂合わせで覚えている人も多いかもしれません。
イオン化傾向に応じて、水との反応、希酸との反応、酸化力のある酸との反応が変わってきます。
これらの反応は気体を発生するので、「気体の製法」に深く関わってきます。

酸・塩基の強弱

理論化学の「酸と塩基」の単元も無機化学でとても重要な単元です。
各々の酸が強酸と弱酸どちらか、また塩基が強塩基と弱塩基どちらかをしっかりと整理しておくこと
また酸性塩や塩基性塩の性質などを理解しておくことが必要です。
無機化学で様々な物質を生成する反応が、そのものずばり中和反応であることはとても多いです。
それらの反応を「共通するルールを覚えておけば対処できるもの」として扱うために、酸と塩基の単元をしっかりと把握しておくことが必要です。

酸化還元反応

酸化還元の単元を勉強する際、誰もが必ず通る道が、「半反応式を作れるようにする」ということだったはずです。
半反応式そのものを完璧に覚えた人、反応式の前後に現れる物質を覚えている人など様々なレベルで覚えている人がいると思いますが、酸化還元の勉強をしっかりとしていれば必ず半反応式を作ることが出来るはずです。
無機化学との関連ということを考えた時、半反応式の右側に現れる物質が何かということが大事になってきます。
例えば希硝酸の半反応式では一酸化窒素が右側に現れます。これは酸化還元の範囲で必ず覚えることです。
裏を返せば、希硝酸が酸化剤として働いた時、一酸化窒素が生成されるということになります。
つまり、この酸化還元反応は一酸化窒素の製法になるというわけです。
実際参考書の窒素のページを開いてみると、一酸化窒素の製法として以下の銅と希硝酸の反応が載っているかと思います。
3Cu + 8HNO3 → 3Cu(NO3)2 + 4H2O + 2NO
この反応は、酸化還元を理解していれば銅と希硝酸の反応という情報だけで作れるものになります。
このような形で、酸化還元を理解していることは無機化学を勉強する上で絶対必要になってくるのです。

無機化学のおすすめ問題集・参考書

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最後に、無機化学を効率的に勉強していくために有効な参考書や問題集を紹介します。

リードα

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参考書名
リードα化学基礎+化学
著者
数研出版株式会社
ページ
0ページ
出版社
数研出版
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教科書レベル〜地方国公立レベルまで対応しています。 理系の方はこれを一通りやりましょう。 難関大志望の方はこれをやり終えたら重要問題集や新演習がオススメです。 ps.個人的にはリードαよりはセミナーの方が論述問題も豊富な上に解説も分厚くて詳しいのでセミナーの方が優秀だと思います。

レビューをもっと見る

無機化学を勉強する前に、理論化学の「酸と塩基」や「酸化還元」を理解していることが必要だということはここまで見てきたとおりです。
無機化学を勉強することを考えた時、これらは難しい問題、それこそ入試問題に出てくるようなレベルの問題を解ける必要は全く無く、これらの単元の基礎の基礎を間違いなく理解できていることが必要なのです。
そのため無機化学の勉強に入る前に素早く理論化学の基礎を復習することが望ましいです。
それにはやはり教科書傍用レベルの問題集、例えば『リードα』の該当分野を一回通して解くことが効果的でしょう。
もちろん無機化学の範囲に関しても、このレベルの問題集を確実に解けるようにしておくことは重要です。

化学一問一答

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参考書名
化学一問一答 完全版
著者
橋爪 健作
ページ
440ページ
出版社
ナガセ
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割とええ

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めっちゃいい!

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化学を二次試験まで使う方にはオススメします 気軽に化学の学習ができます 確認程度に使うのが良いでしょう

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『化学 一問一答』は一問一答形式になっている化学の問題集で、知識の点検にはとても効果的な問題集です。
私がこの本をオススメする理由は、一問一答形式が暗記が重要になってくる無機化学と相性が良いということの他にもう一つあります。
それは、様々な知識の覚え方を語呂合わせで紹介してくれているところです。
やり方次第で暗記量を減らすことが出来るとは言うものの様々な沈殿の色などどうしても暗記しなければいけない内容も一定量あるのが無機化学の難しさです。
単純な暗記物を攻略するためにはやはり語呂合わせは効果的です。
語呂合わせも駆使して間違いのない知識を覚えていきましょう。

『フォトサイエンス化学図録』

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参考書名
三訂版 視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録
著者
ページ
280ページ
出版社
数研出版
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『フォトサイエンス 化学』は生成物の色や実験の様子などがカラー写真で載っている参考書です。
「銅(Ⅱ)イオンにアンモニアを加えると薄い青の沈殿が、多量に加えると深い青の水溶液が出来る」と言われても、実際の写真を見ないと薄い青や深い青のイメージが湧かないと思います。
それを解消するには写真を見る他ありません。
無機化学を勉強していて、「色」が出てきた時は必ず『フォトサイエンス』を参照するようにしましょう。

化学の新研究

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参考書名
化学の新研究―理系大学受験
著者
卜部 吉庸
ページ
775ページ
出版社
三省堂
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良いと思う。 たぶんこれでほとんどいけると思う、 二千円ちょっとするけど買う価値はある。 あと、二色刷り。黒と赤。

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酸化銅を英語で言うと、 Why don't you join us? (参加どう?→さんかどう→酸化銅) 新研究にはこの程度の基礎中の基礎知識も載っていません。これ以外の知識は応用の応用まで載っているので、お勧めです。

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値段が高いな〜と思ってたけど 思ってた以上に良かった✨ どうしてこうなるの?と思ったところをこれで調べてみると必ず載ってる! だから、辞書代わりに使ってます。^_^

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一問一答やリードαを経て基礎的な知識を完璧に入れることができた後は、入試問題の演習に入っていくと思います。
入試問題も教科書に載っている知識をしっかりと覚えておけば解けるものが基本ですが、稀にとても専門的な内容について出題されることがあります。
そういった時は勿論問題文中に誘導やヒントがあるのですが、その場で思考して解くのは難しい上に、その手の問題は復習がしにくいことがあります。
『化学の新研究』はとても詳細に書かれた化学の参考書で、大学受験に登場する知識は全て網羅されているといっても過言ではないものです。
問題演習をしていく中で、難しいもの、解説を読んでもわからないものが出てきた時にこの本を参照するというような辞書的な使い方がおすすめです。

最後に

無機化学はどうしてもたくさんの事を覚えなければいけない分野です。
私も含め暗記が苦手だと感じている人にとってはやはりハードルの高いものになってしまうでしょう。
しかしここまで見てきたような工夫と、しつこく繰り返し勉強することで受験までには必ず出来るようになります。
コツコツとがんばっていきましょう!

この記事を書いた人
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現役で東京大学 理科2類に合格しました。趣味は体を鍛える事で、卵白とブロッコリーを主食としています。 得意科目は数学と物理、化学で、理系科目を中心に執筆していますので参考にしていただけると嬉しいです。

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